ギタリストとリペアマンの葛藤

東京でギターリペア屋をしてます

リペア料金で困ること

はっきり言ってギター(ベース)は開けるまで料金が

いくらかかるかわかりません。

 

あと前もって予算決められると結構キツいものがあります。

概算で出しても、意外と見てみると直さなきゃいけないところが

見つかりまして、、、

 

先日もそういった事があり、頭抱えました。

気持ち的には治したいんですが、料金発生してしまう、

しかし無料で直してられない箇所など、、、

 

こちらもそれを生業にしてるので無償では出来ないところなんです。

 

正直、全部お任せで依頼してそこから壊れた箇所について

どうするか考えて欲しいです。

 

例え話ですが、自分が体調不良で病院に行き手術するにあたって

悪い箇所がいくつか見つかったとします。

 

その時って全部治してもらうのが普通ですよね?

楽器も生き物であり、伴侶です。

 

これは持論ですが、ステージに立った時に信用出来る

唯一の相棒なんですからケチるとこはそこじゃないと思います。

 

あと納期を早めることにについてですが、ロッド調整入れると

数日は安定しません。

 

なので少々お時間いただく方が楽器と自分のためになります。

 

という楽器リペアについて知って欲しいところでした。

オクターブチューニングについて

これしてない人多いです。

 

ハイフレも音痴になりますが、しっかりオクターブ合わせると

コードの響きがすごく綺麗になります。

 

うちだと人に合わせてどこのポジションがメインで使うかによって

オクターブチューニングを少しだけ意図的にズラしたりしてます。

 

人それぞれにプレイスタイルによってオクターブチューニングするのも重要です。

 

さてこれから例のオクターブチューニング作業してまいります〜!

ディレイについて

ギターリペア屋にも関わらず、

エフェクターについてばかり書いてるのが歯痒い。

 

でも自分もプレイヤーなんでリペア屋と狭間にいて辛いところ。

 

そんな葛藤のための吐き出し口が此処にしかないので書き残します。

 

私自身、ディレイが大の苦手でしてずーっと使い方がわかりません。

LINE 6 DL4のデジタル・モデリングディレイから始まり、

アナログディレイ、本物のテープエコー、デジタルディレイと渡り歩きました。

 

とりあえずは遅延するエフェクトは制覇したんですが、

謎が謎を呼び、結局、自分の使い方を見つけるしかなかったんです。

 

これってギタリストのなんたるかの全てに通ずる答えであり、

始まりでもありまして。

 

結局、ギターで何を伝えたいかってことでエフェクター使うんです。

 

この考え方に至るまで大分、時間とお金を使ったと思います。

 

プレイスタイルは違いますが、自分のエフェクターの使い方や考え方の

お手本は裸のラリーズ水谷孝さんです。

 

この水谷さんのギターがまたすごくてとにかく爆音。

 

そこにファズやらエコー、ワウワウetc、それを更にフィードバックさせ、

アバンギャルドなスタイルに関わらず、ロックンロールしている稀有な存在。

※日本より海外で有名なようです

 

話はそれましたが、ディレイは絶対的に使わざる得ないエフェクトだと考えてます。

 

音の遅延ですからアンプ直だろうが、遠くにいる人には遅く聴こえるのは

物事の摂理です。

 

とりあえず、大まかに遅延のエフェクターを分けていこうと思います。

 

・テープエコー

・デジタルディレイ

・デジタルリバーブ

 

・アナログディレイ

 

だいたいこんな感じです。

 

アナログディレイだけ離れてるのはまた書いていこうと思います。

 

 

 

 

アンプの賢い選び方 エレキギター編

エレキギターというものは面白いものでアンプとセットで

ようやく一つの楽器として成り立つんですよね。

 

ということで前回から随分空きましたけど、

エレキギターのアンプ選びについてです。

 

日本の家庭環境では大抵の方はギターとアンプが良い具合に

鳴り出すレベルまで音量は上げられないのが事実かと思われます。

 

ということでその点を踏まえて理論的にアンプを紹介したいと思います。

 

・ヘッドホン環境

 

VOXのamPlugが良いです。

アナログ回路で良い音で鳴らしてくれるのとAUX IN付き。

そしてなにより壊れても平気なリーズナブル価格です。

 

とりあえずギタリストなら一つは持ってて損はないです。

 

 

VOX ヴォックス ヘッドホン・ギター・アンプ アンプラグ2 amPlug 2 AC30

VOX ヴォックス ヘッドホン・ギター・アンプ アンプラグ2 amPlug 2 AC30

 

 

少し鳴らせる環境ならばpignoseの7-100-Rです。

有名ミュージシャンがレコーディングでも使ったという見出しが多いですが、

単純に家庭環境でアンプをオーバードライブしているサウンドは

どんなものかということを理解するのに一番良いです。

 

このアンプのボリュームを上げてオーバードライブさせた状態で

ギターのピッキングトーン、ボリュームコントロール

サウンドメイクする事がギタリストにとって勉強になると思われます。

 

あと値段の割には電源トランスが良いものを積んでいるのもポイントです。

 

 

Pignose ピグノーズ エレキギター用ミニアンプ 7-100-R

Pignose ピグノーズ エレキギター用ミニアンプ 7-100-R

 

 

このアナログなもので基礎を学んで、デジタルモデリングやリハスタで

使うような大型アンプでも自分の音が作りやすくなるはずです。

 

誰かになりたくて弾き始めたギターが自分のために弾くことの

第一歩になるよう紹介させていただきました。

 

最後に最高の家庭環境で鳴らせるアンプとは

やはりフェンダーのchampです。

 

今あるギターアンプの始祖、王道かつ楽器の良し悪しが丸わかりです。

 

うちのリペアショップではこのアンプでサウンドチェックしてます。

 

このチャンプ、何を繋いでも良い音ですがリペアで良くできるであろう箇所を

自分に教えてくれる指針でもあります。

初めてのギター

結論からいうと自分のギターヒーローとドンズバ仕様の

同じギターを選ぶと良いかと思います。

 

しかし、これから始めるティーンエイジャーが

いきなりフェンダーギブソンetcなんて買えないのは当たり前。 

 

当然、自分もそんなギターは当然、高嶺の花でした。

 

お金もなく、なんせネットもない時代で

楽器屋も一軒しかない田舎暮らし。

 

そんな楽器屋の品揃えなんてただが知れており、

結局、一万円で名も無きメーカーのストラトと抱き合わせのアンプからのスタート。

 

結果は大失敗でした。

 

理由としては安いギターは弾きにくいので練習してもモチベーションは下がる。

結果、挫折するパターンを多々みております。

  

やはり最初の一本目はある程度のお金はかけた方が良いです。

 

でも安くてそこそこ良いギターが欲しくても、

初めて買うんですから右も左わからないため、

判断するのは難しいはず。

 

2016年12月時点の現在、これからギターを始める方に

ベターと思えるものを紹介したいと思います。

 

ギブソン系ならEpiphoneで5万前後。

 

フェンダー系ならSQUIERのClassic Vibe シリーズ。

 

上記2点はそんなに作りも悪くもなく、リペアショップに

持ち込んでしっかり調整すればライブでも使えます。

※うちだと基本調整6000円からです

 

そしてランクアップしたギターが欲しくなった場合、

それを売った時のリセールバリューも考慮しております。

 

あと特に重要なものはアンプ。

エレキはアンプないと始まりません。

 

むしろアンプさえよければギターなんてなんでもいいってくらい。

しかし、それに気づくプレイヤーは少ないのが現状。

 

次回はアンプの選び方について書こうかと思います。

Slight Return (シールドケーブル)

今回はタイトル通り、付け足し(Slight Return)です。

 

ケーブルに惑わされてるプレイヤーも多いんじゃないかと思い、

それが本当にMojoかFakeか判断して欲しいと思いエントリーします。

 

リペア屋としては商売抜きのアウトトークです。

※今後はMojoというカテゴリでこういったエントリーを書かせて頂きます

 

さて楽器屋に行けば落胆するばかりです。

スタンダードなケーブルがほとんど売ってない。

 

クライオ?ソルダーレス?エージング

 

どうみてもオーバースペック。

エレキギター(ベース)創世記にそんなものなかったはずです。

 

当時の機材状況なんて酷い有様。

 

無理矢理ピックアップを取り付けたエセ・エレクトリックギター

抱き合わせのチープなフルチューブアンプ

電化製品のケーブルと変わらないレベルのシールド

 

これで偉大なるトーンを作り上げてきたわけでして。

 

そういう意味ではシールドケーブルなんてある程度シールディングされてれば

良いと証明されてます。

 

そもそもギターを電化し音を出す事自体が『ノイズ』なんです。

※このノイズついては理科の実験でやってるはず

 

話は戻してハイエンドケーブルの中で一つだけ魅力的なものもあります。

それはモンスターケーブルです。

 

ただプレイヤーとして良いと判断した箇所は違う気がしてならない。

素晴らしいのは生涯保証ってところだけなんです。

 

大抵、ケーブルが断線する時は機材入れ替え時期に被ることが多く、

余計な出費が増える。

 

そこをクリアにしてくれたモンスターケーブルには評価しております。

 

しかし、そこまで一万近いハイエンドケーブルが必要かと言われますと微妙です。

 

自分はステージからレコーディングでもベルデンで充分だし、

自宅ならVOXのカールコード(ジャックのみ改造)です。

 

そもそも自宅に適度な音量で鳴らせるアンプを持ってるプレイヤーが

どれだけいるのかと疑問です。

 

つまりどういうことかというと、自分のサウンド、マイアンプがないことです。

これではプレイヤーがケーブルの良し悪しを判断する材料が少なすぎます。

 

ここまでの文章を書くにあたって自分で可能な限り

ケーブルの音質テストした結果、ベルデンで充分だと判断しました。

そしてカナレの入手・耐久性に価格以上の評価をしております。

 

下記がテストセッティングになります。

ギター Fender CS、Gibson CS、etc

アンプ Fender USA Tweed Champ、Fender USA Tweed Twin、etc

 

オールドスクールな組み合わせですのでシンプルなため、

自分のトーンのヒントになれば幸いです。 

シールド編 その3

今回で基本のシールド話は終わりたいと思います。

 

シールドだけでブログが成り立ってしまうほど

薀蓄溜め込んでますので笑

 

シールドの選び方ですが、自作、市販品含め、

ジャックに着目して欲しいです。

 

スイッチクラフトが日の目を浴びてきたのがここ数年。

 

ようやくスイッチクラフト(Swithcraft)がスタンダードになり、

一安心と思いきや、いきなりソルダーレスまで進んでしまいました。

 

なぜここまでハンダを嫌がるかが疑問です。

 

しっかりハンダ付けしてればほぼロスなんて皆無に近いです。

ノイズがのるならば何処かでショートしてるだけかと。

 

ハンダ話も長くなりますのではまた今度したいので閑話休題

 

このスイッチクラフトですが自分はこちらを使用しております。

 

ギターシールドのフォンジャック用

 

 


 パッチケーブル用

 

 

上記2点が価格と耐久性、音質が見合っております。

 

さらに追求したくなるのがミュージャンの性です。

ちゃんとあります。

 

ノイトリック(Neutrik)というメーカーのジャックです。

 

NEUTRIK(ノイトリック) NP2X
 

 

物凄く丈夫、ライブ中すっぽ抜けない、価格、品質、音質と

自分の中ではパーフェクトです。

 

ただし、ハンダ付けが非常に面倒極まりない。

 

こういう事はプロに任せましょう。

自分の作業効率を時給換算したらプロに任せた方が結果安いし、

融通もきかせられます。

 

例として

ケーブル CAJ、ジャックNeutrik

ケーブル MOGAMI ジャックNeutrik

etc

 

※ちなみにうちでも作成依頼も受付しております

 

なんだか宣伝っぽくなったのでシールド話は今日はここで終わります